会員(写真家会員)・理事の谷口能隆さんが、京都にて個展を開催します。
三陸海岸を中心に大津波の被害を及ぼした東日本大震災から10年。その復興事業として建設された巨大な防潮堤をテーマに、海と人との関わりを見つめる約40点の作品を展示します。
本展は、京都国際写真祭”KYOTOGRAPHIE”(キョウトグラフィー)のサテライトイベントである「KG+2022」の参加プログラムとして、昨年10月東京・新宿のアイデムフォトギャラリー「シリウス」、11月「Head On Photo Festival 2021」(シドニー)において開催した作品展示に引き続いての巡回展として開催されます。
【作家より】
未曾有の被害をもたらした東日本大震災の発生から11年。
国の復興事業として、三陸地方の海岸線には総延長400キロメートル(約600カ所、総事業費約1.4兆円)にわたる巨大防潮堤が建設された。
しかしながら、海と共に生きることを生業としてきた漁業関係者からは、「海が見えない。浜の作業スペースが削られる。」、観光業者からは「眺望が損われる。」、一般住民からは「防潮堤に対する過信から、逃げ遅れによる犠牲者が増加する懸念がある。」など、建設に異を唱える意見も多かった。
そうした地域の人々の「海が見たい」という切なる願いに応える苦肉の策として、一部の自治体では、防潮堤に「窓」を組み込む施策により、行政主導で急ピッチに建設が進められた。
現在、国内の海岸線でも、減災対策の一環として、防潮堤の新設、補強が推し進められており、この防潮堤の「窓」も徐々に全国へ広がりつつある。
こうした防潮堤の「窓」を通して、どのような景色が見えるだろうか。
■谷口能隆 写真展『防潮堤の窓 ~What can you see through the windows of the Seawall?~』
会期……2022年4月19日(火)〜27日(水) 12:00~19:00 会期中無休
観覧無料
会場……Gallery35 KYOTO-KAMANZA
604-0014 京都市中京区二条通釜座(かまんざ)上ル大黒町696-4
地下鉄烏丸線・東西線「烏丸御池」駅 2番出口から徒歩8分
会場ウェブサイト: https://gallery35.kyoto/
KG+ウェブサイト内の紹介: https://www.kyotographie.jp/kgplus/exhibitions/2022/yoshitaka-taniguchi/