正会員(写真家会員)の谷口能隆さんが、東京にて個展を開催します。
三陸海岸を中心に大津波の被害を及ぼした東日本大震災から10年。その復興事業として建設された巨大な防潮堤をテーマに、海と人との関わりを見つめる約40点の作品を展示します。
【作家より】
今回の展示作品は、2011年に発生した東日本大震災の復興事業として三陸地方の沿岸部に建設(総延長400キロメートル、約600カ所、総事業費約1.4兆円)された巨大防潮堤を主題としたものです。
巨大防潮堤の建設に際し、海と共に生きることを生業(なりわい)としてきた地域の人々からは「海が見えない」、「漁業者の作業場が奪われる」、「防潮堤に対する過信から、逃げ遅れの懸念がある。」など建設に異を唱える意見も多く、苦肉の策として、一部の自治体では、防潮堤に「窓」を組み込む取り組みにより、建設が推し進められました。
こうした防潮堤の「窓」を通した景色を作品にしたものです。
昨今の自然災害に備えた減災対策として、被災地のみならず、今後、国による防潮堤の新設、補強が推進されつつあり、この防潮堤の「窓」も徐々に全国へ広がりつつあります。
今回、より多くの方々に本作品「防潮堤の窓」をご高覧いただければ幸いです。
※本作品は、本年11月にオーストラリアのシドニーで開催される国際写真フェスティバル「Head On Photo Festival 2021」において「Featured program」に選出され、展示を予定しております。
■Sirius Presents Photo Exhibition Vol.881
谷口能隆 写真展『防潮堤の窓 ~What can you see through the windows of the Seawall?~』
会期……2021年10月14日(木)〜20日(水) 10:00~18:00(最終日は15:00まで) 日曜日休館
観覧無料
会場……アイデムフォトギャラリー「シリウス」
160-0022 東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
東京メトロ 丸ノ内線 新宿御苑前駅より徒歩2分
会場ウェブサイト: https://www.photo-sirius.net/